2013年04月19日

やっぱりベートーヴェン!

「月光ソナタを全楽章やってみたいんです。この本を読んで思いが強くなりました」

こう言ってTちゃんが貸してくれたのは「月光の夏」という本でした。

出撃の前日。  

鳥栖(佐賀県)のとある小学校のグランドピアノで、今生での最後の思い出に!と「月光」を全楽章弾いて戦地に飛び立っていった特攻兵の話です。

福岡生まれの私にはなじみのある地名が沢山出てきて、「睡眠薬代わりに寝る前に少しだけ」、と思ったのに結局ベッドの中で最後まで読み切ってしまいました。

小説ということである程度の脚色はあるものの、史実に基づいて書かれたこの作品は映画化もされました。


DSC02337.JPG


もう一人、私にベートーヴェンへの熱い気持ちを奮い立たせてくれた、大人の生徒Hさん。

「こんな番組、見ましたか?」

NHKスペシャル『魂の旋律〜音を失った作曲家〜』
ご親切にも番組のDVDと、買ったばかりのCDまで貸してくださいました。


佐村河内守(さむらごうち・まもる)という聴力を失った作曲家のドキュメンタリーです。

弾き込まれるように見入ってしまいました。
見終わった後も、しばらく体が動かせなかった・・・・・。



佐村河内さんが完全に聴力を失ったのは14年前

聴力がないため、彼は作曲に楽器は使いません。

頭の中に浮かぶ音を何層にも重ね合わせていく、という作業が終わってから一気に楽譜に記すというMORZARTと同じスタイルです。


聴力を失っただけではなくひどい耳鳴りに、折角浮かんだメロディーがかきけされる。

ボイラー室にいるような轟音が24時間続き、週に何日かは起き上がることもできないほどのダメージを体に受けているとか。

命がけで轟音の中から音を掴みとろうとする姿、被災者のための鎮魂歌のイメージを掴むために、極寒の夜の海に6時間もたち続ける姿には言葉を失います。


そんな中で作られた交響曲第一番「HIROSHIMA」は大きな反響を呼びました。

80分を超す大作ですが、一つ一つの音に自分が生かされている証として音を残していこうとする、彼の「使命感」のようなものを強く感じます。


聴力を失った作曲家、孤高の人生、作風もどことなくベートーヴェンを感じさせるものがあり「生まれ変わりか?」と思ってしまうけど、そうだとしたら神様はあまりに残酷・・・・ 二度もこんな人生はないです。


レッスンに必要なのでショパン、シューベルト、モーツアルト、ラフマニノフ、シューマンなどさらわなくてはならない曲を沢山抱えていますが、やっぱり私にとってベートーヴェンは特別だなー、と痛感しました。

今年の発表会の講師演奏は「月光」にしようかな?


私をこんなにも感動させてくれたTちゃん、Hさん、ありがとうございます!!

佐村河内さんのDVDは、Hさんがダビングしてくださるそうなので貸し出しします。

生徒さんも保護者の方も、是非見てください!
きっと日々の生活が変わるはずです!


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posted by ikko at 01:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
その番組、私も引き込まれるようにみました。
そして、感動と尊敬が頭の中を駆け巡りました。
全身から振り絞るように創造する、音の一つ一つが佐村河内さんの血であり肉であり…そんな感じをうけました。
ぜひ、CD探してきいてみたいです。
Posted by あいぴーママ at 2013年04月19日 01:47
さすが、I子ママ。
ご覧になってらしたのですね!

佐村河内さんも、もちろんすごい方だけど、ドキュメンンタリーを作る人も同様にすごいなー、って思いました。

私たちは人の苦労の結果を、簡単に見てるだけでは申し訳ないですよね。
Posted by ikko at 2013年04月20日 01:52
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